10月8日 木曜日
台風来て過ぎる。午前中自転車に乗り走るが、壁のような風で前に進めない。
バンド練の為筑波へ向かう。五泊六日の予定なので荷物が多く、両手が塞がる。京浜急行に乗りながら野崎孝訳「ライ麦畑でつかまえて」を読む。村上春樹訳のものはすでに読んでいる。
筑波に着く。台風後特有の存在感の薄い雲を見る。金木犀の強い香りを感じる。
バンド練は滞り無く終わる。夜の学校では星が見える。宿泊先の河合君の家へと向かう。
10月9日 金曜日
一年生最後の朝練を河合君と見に行く。
練習後、こばみちゃんとBLや太宰治について話す。その所為か、駆け込み訴えがとても読みたくなり、図書館に行って読む。
12時にD室に戻り、君に届けを読む。その後、会場準備に参加する。
会場準備が一段落した頃、こばちゃんとモスバーガーに行く。客はぼくたちだけで、出てきた料理は全て作りたてのようだ。ポテトが普段よりおいしく感じる。
車内では、オーケンが「彼女を捨てた俺の罪」と歌っている。
会場に戻り、スプーンとフォークの先端をナプキンで包む作業をひたすら続ける。単純作業に見えて、綺麗に包むのはなかなか難しい。特にスプーンは、面が大きく、曲がっているので立体的に捉えないと余計な皺が出来る。
河合君とココスへ行く。前夜祭には行かずに寝る。
10月10日 土曜日
学園祭一日目。ミーティングに出た後、研究関連のやり残した仕事を片付けに図書館へ向かう。外は騒がしいが、図書館は静かだ。
12時から一年バンドを見る。その後いくつかバンドを見る。
解散した後、学校へ。みんな今日の片付けをしている。ライ麦畑でつかまえてを読む。ホールデンが学校を飛び出し、変態ばかりのエドモント・ホテルに泊まるシーン。
10月11日 日曜日
学園祭二日目。朝は田島君と一緒にスタバへ。田島君はラテを、ぼくはチャイティーラテを飲む。話しているところ、いでまりちゃんと合流。彼女にイタリア流ナンパの仕方を教えてもらう。
田島君と一緒に学園祭を歩く。出店の煙。服に匂いが付くだろうな、と思う。実際そうなる。
キノコご飯を食べながら自主制作ラジオを聞く。内輪の恋愛の話題で、話の流れがつかめない。だが内部事情を知っている人にとっては面白いのだろう。ぼくたちの意思とは無関係に、池のほとりの吹奏楽部は楽しげな音楽を垂れ流し続ける。
河合君、村戸君と合流する。壊滅的手芸屋で手足の長いオレンジの人形を買う。指サックも買う。
いでまりちゃんと合流する。大学会館北側に座る。斜めの芝生を転がる。
解散した後、河合君、田島君、しばけんと一緒にココスへ行く。カキフライとドリンクバーを注文する。始めにラテを飲む。ご飯に全く合わない。次にアップルティー、最後にアールグレイ。
深夜、帰ってきた大宮君と話す。将来についていろいろ考える。
10月12日 月曜日
学園祭最終日。バンド出演する。 Question and Answerの後テーマを忘れる。
ゆみちゃんが来る。河合君のバンドを見る。
ゆみちゃん、サイさんと一緒に芸専ゲイバーへ行く。「成りきっている」ゲイに接客される。ぼくたちは人見知りが災いしていまいち乗れない。店を出る頃には、三人とも違和感に疲れていて、抽象的な問題を考え始める。
ペットボトルのそば茶を飲む。ベビースターラーメンの味がする。ハーゲンダッツとは合わない。
打ち上げを少しさぼり、学祭後の学校を端から端まで歩く。
刹那的な気分のまま研究室でコーヒーを飲み、打ち上げへと向かう