2010/03/08

試験2

30分前に着く。エントランスに飾ってある絵を見る。
小学2年生の描いた、ゴッホのような羊の絵がある。

時間に待ち合わせ場所に行くと、私の他に女の子が居た。
彼女はしきりに緊張しています、と言っていたがそうは見えなかった。

ソファで待っていると人事が来る。
控え室に案内されると、他に1名男性が待っていた。最終に残ったのが二人だけなら行けるだろう、と思っていたが落胆した。

後で分かることになるが、全部で6名程いた。

控え室での時間はとても長く感じた。
やがて男性が呼ばれ、女の子が呼ばれ、私一人になった。

自由に飲んでいいと言われたキリンビバレッジのウーロン茶を飲んだ。
ポケットに手を突っ込んで14階の窓から外を眺めた。曇っている。寒々しい。
パイプ椅子に座って塩野七生のマキアヴェッリ語録を読む。
「・・・天も、自ら破滅したいと思う者は、助けようとはしないし、助けられるものでもないのである。」


人事来る。


荷物を置き、面接会場へ。


技術部の重役と人事。合計6名。
それぞれ自己紹介をする。その度によろしくお願いしますと言う。


今日読んだ新聞記事を話す。
「・・・市長にさんざん厳しい質問をしておいて最後に「彼はシャイだ」で落とす。さすが朝日です。」


「最後に自己アピールをして下さい」
「つまり、私は「いいおとこ」になりたいんです・・・」


15分程。厳しく追及されるかと思ったが、意外と和やかに、すぐに終わった。しかし、言いたい事はあまり言えなかった。合格している自信はない。


終了後に健康診断へ。
この会社は、古びているとはいえ、本社の中に医療施設を備えている。驚く。
内科医や看護士等のスタッフも専属のようだ。


身長体重や視力測定を行う。普通の健康診断だ。ただ、色覚検査があったのは、業界特有だと思った。
採血もされる。これでふらふらになってしまった。
しばらく横にさせてもらう。体が冷たくなり、神経が静かに波うっている。
親知らずを抜く時に吸わされた笑気ガスの感覚に似ている。


やがて落ち着き、残りのメニューをこなして、帰る。