アマゾンの「オススメ」機能は、顧客の行動履歴から未来の需要を予測している。
何故こんなことをするかと言えば、もちろん利益をあげるためだ。
言い換えれば、利益を生む効果的なマーケティングには、顧客の行動履歴に基づく需要予測が必要だ(少なくともアマゾンはそうしている)、ということだ。
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ところで、今のところ日本やアメリカはリバタリアンの国であり、個人(法人)における選択の自由と責任が重視されている。
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行動履歴の分析を通したマーケティングは、個人(ターゲット顧客)の選択は過去の歴史に依存するという前提がなくては成り立たない。
利益最大化を至上命題とするリバタリアンたる法人が顧客分析を行い、それが一定の効果をあげているという事実は、多くの個人はリバタリアン足り得ないということを示しているのではないか。
つまり自身の選択は限りなく自由に見えて、その実、行動履歴に束縛されているのではないか。
あるいは、分析により行動が誘導されるのではないか。